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The Frozen HotDogs Live at Goatee | |||||||
2005年
2月11日(金、祝) open 19:30 / start 20:00 charge: \1500 (plus 1drink order) |
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Frozen Hot
Dogs 直訳すれば冷凍ホットドッグというケッタイな名前のユニットである。 ユニットといっても、メンバーはフラットマンドリンのタロウとギターのナベケンの二人きり。 流行の言い方をすればアコースティック・デュオとなってしまうが、彼らの音楽はそんな軟弱なモノではないし、 なかなか形容が難しいサウンドである。 別掲のプロフィールをごらんいただければ解るように二人とも、多種の活動をしながら、 ブルーグラス・フィールドにも関わっているが、FrozenHotDogs(以下FHDと略)のサウンドは、その範疇には入らない。 思うに彼らのバンド結成のきっかけは既存のジャンル分けされた音楽を壊したいという気持ちも強かったのではないか? 若手ブルーグラッサーの特集集中連載というのに何故こんな実験的なユニットを取り上げるのか? 「Taroやナベケンにはブルーグラスは出来ないですよ!」彼らを、こう形容するストイックなブルーグラッサーが多いことも、 ワタシは知っている。なるほど楽器こそブルーグラスで使われるものだが、その奏法や有り様は既存のブルーグラスの 延長線上からは、大きくはみ出しているし、二人もブルーグラスは出来ない!と居直っているかの様なスタンスを取るときがある。 しかしTaroが好もうと好まざろうと、彼の体内にはブルーグラスのDNAが色濃く組み込まれているようだ。 彼らのステージを見ると解るのだが、何気なく聞こえるオブリガード・ラインはやはりブルーグラスであるし、 チョップでリズムを支える時のグルーヴは紛れもないブルーグラスのドライブのソレである。 ナベケンのギターはJazzの出身であり、およそブルーグラスの王道からすれば落第であろう。 自分でGランが出来ない。と言ってるしクロスピッキングで流麗な技を披露するわけでもない。 しかし、彼のギターがTaroのチョップに支えられてアドリブを奏でる時、 Taroのソロを支えてベース・ノートをテンション・コードを繰り出している時、 正常進化したブルーグラスという事で許されるかも知れない、と思わせる。 ワタシの様な浅学の輩が言うのも、憚られるだろうが、ビル・モンロー尊師が、 デビューしたての頃はかなりPunkでガレージな存在だったに違いない。 Dawgやサム・ブッシュ、サウンドの変革者は常に同じような拒否反応、評価に合ってきた。 FHDをこの偉大な先人に並べようなどという大それた事は思わないし、 まだまだ道半ばどころか端緒についたばかりのバンドである。 ただ、彼らの新しいサウンドへのチャレンジは、そんな期待を抱かせる時がある。 ワタシが彼らのステージを初めて見たのは2004年の2月。つまり、初ステージから見ていることになる。 彼らのキャッチ・コピー Always Kool But Hot!は、そんな彼らのサウンドを知ってから、私が考えたものである。 『生ギターとマンドリンの名手が紡ぎだすライブ音楽』とでも言おうか、ステージでの二人の間の緊張感や融合感は、 時にスリルに満ち、時にリラックスさせてくれる。また二人の引き出しは、なかなか広い。 各々が育った音楽環境を(その場しのぎも時にはあるが)当意即妙に繰り出してくるあたりは、 中々のステージ巧者でもある。 ステージは基本的にはオリジナル曲が中心だが、テキサス・ホーダウンにインスパイアされた曲や、 グランジっぽい曲、アシッドJazz等々、多様なを素材にしながら、 FrozenHotDogsのサウンドになっているのは、編成からくる必然もあるのだろう。 最近ではカバー曲も始めたが、オリジナルの片鱗を見つけるのに苦労するくらい、彼らのサウンドに料理している。 デュオのメリットは二人の間の息をあわせやすい。ということでもある。 お互いのグルーブやプレイの把握、カウンターも出し易い。 フリー・ジャズのライブ・スポットで演奏した時には、1曲が延々20分に及ぶアドリヴ合戦になっていた (多分に場所を意識したのであろう。若い!!) ここ8ヶ月を見ただけでも彼らの音楽がドンドン変遷して行っている。そう彼らはまさに進化して行くユニットなのだ。 今までは二人きりでやっていたが、サウンドの進化を求めて、アレンジやレパートリー、 ヒョッとしたら編成もどんどん変わっていくのかも知れない。 「同じことは2度やりたくないねん」 その意気や良し! いつも新鮮なサウンドを聞かせて欲しいものだ。 若手若手と言われながら、青年はすぐ老いて行く。 「少年老い易く「楽」なりがたし」一寸の光陰を軽んずる事なく新しいサウンドにチャレンジして言って欲しいバンドである。 (文責=アシュラ紅丸) (月刊ブルーグラス・ジャーナル『ムーンシャイナー』2004年11月号より) |
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●たろう 兵庫県出身。14歳でマンドリンをはじめ、ブルーグ ラス一筋の人生に拍車をかける。高校時代マンド リンを弾く傍ら、ハードコアのバンドもやってみる。 高校卒業後、東テネシー州立大学(ETSU)に入学 し、ブルーグラスのお勉強。ETSUブルーグラス・バ ンドとしてCD、ビデオ、DVDを出し、2001年夏に日 本ツアーをするが、1年で断念してやめてしまう。 帰国後、クリス・シャープとのツアー、任天堂のコン サート、ぺティーブーカ、麻田浩のサポートなどをへ て、マンドリン1本を武器に社会と奮闘中。 |
●ナベケン 宇都宮市出身。13歳よりギターをはじめ、ブルーグ ラス&スウィング・ギターを有田純弘氏に師事。そ の後、V6ミュージカル『シェルブールの雨傘』への 参加、NHK教育TV『さわやか三組』、『ぶぶチャチャ』、 『ニャッキ!』等、各種劇伴レコーディングをへて、現 在、有里知花のサポート、原さとしとBanjoClub、およ び自己のグループで活動中。最近はスタジオ・ワー クも多い。 |
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